スコットランドスコッチ

ロイヤルブラックラ12年のレビュー【ドライフルーツの甘さと上品な苦み】

総合評価3.9
ロイヤルブラックラ12年のレビュー【ドライフルーツの甘さと上品な苦み】

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今回は、ハイランドのシングルモルト「ロイヤルブラックラ12年」をレビューしていきます。

1835年にウイスキーとして初めて王室御用達を受けた蒸留所で、名前の「ロイヤル」はそこから来ています。知名度は高くありませんが、デュワーズのキーモルトとして長く使われてきた実力派です。

この記事では、香りや味わいに加え、ストレート・ロック・ハイボールでの違いを紹介します。

この記事の結論

  1. 1レーズンやイチジクのようなドライフルーツの甘さに、ナッツとチョコのコク
  2. 2甘さのあとに上品なビターさが続く、大人っぽいシェリー樽モルト
  3. 3おすすめはストレート。46%でノンチル、無着色の本格的な造り
  4. 4マッカラン12年より手頃にシェリー樽を楽しみたい人に

基本情報

商品名ロイヤルブラックラ 12年
メーカージョン・デュワー&サンズ(バカルディ)。日本はバカルディ ジャパンが輸入、サッポロビールが販売
蒸留所ロイヤルブラックラ蒸留所(ハイランド)
産地スコットランド
分類シングルモルト
熟成樽バーボン樽 / オロロソシェリー樽(フィニッシュ)
度数46%
容量700ml
参考価格7,800円前後(税込・2026年10月時点)
おすすめの飲み方ストレート

ロイヤルブラックラ12年とは

ロイヤルブラックラは、スコットランド・ハイランド北部のコーダー城の近くにある1812年創業の蒸留所です。1835年に国王ウィリアム4世から、ウイスキーとして初めて王室御用達の認定を受けたことで知られ、「ザ・キングス・オウン・ウイスキー」とも呼ばれています。

現在はバカルディ傘下のジョン・デュワー&サンズが所有していて、ブレンデッドのデュワーズを支えるキーモルトのひとつ。シングルモルトとしては長く目立たない存在でしたが、2010年代からラインナップが整えられました。

12年は、バーボン樽で熟成した原酒をオロロソシェリー樽で後熟(フィニッシュ)したボトル。日本では2022年11月に再発売され、それまでの40%から46%に上がり、冷却ろ過も着色もしない仕様になりました。今回レビューするのは、この46%のボトルです。

ブレンドを手がけるのは、デュワーズのマスターブレンダーでもあるステファニー・マクラウド氏です。

ポイント

  • 1835年、ウイスキーで初めて王室御用達を受けた蒸留所
  • バーボン樽熟成のあと、オロロソシェリー樽でフィニッシュ
  • 2022年の再発売で46%に。ノンチルフィルタード、無着色

香り・味・余韻

それでは、実際に飲みながら香り・味わい・余韻をチェックしていきます。

香り

グラスに注ぐと、レーズンやイチジク、デーツのようなドライフルーツの甘い香りが広がります。パウンドケーキやメープルシュガーのような焼き菓子の甘さもあり、シェリー樽らしい濃厚な香りですね。

その奥には、アーモンドやヘーゼルナッツの香ばしさと、ミルクチョコのような甘さがあります。シナモンやカルダモンのようなスパイス、紅茶のような香りも少し感じられます。

46%ですが、アルコールの刺激は穏やかで、香りの立ち方はゆったりしています。

味わい

口当たりはシルクのようになめらかで、ドライアプリコットやマーマレードのような甘さが最初に広がります。チェリーのような果実感もあり、甘くフルーティな入り口です。

少し置くと、キャラメリゼしたナッツの香ばしさと、ジンジャーやカルダモンのスパイスが出てきます。甘さから香ばしさ、スパイスへと順番に移っていく味わいですね。

後半はドライになり、ダークチョコのような上品なビターさとタンニンの渋みが残ります。甘さで始まって苦みで締まる、メリハリのある味です。

余韻

飲み込んだあとには、ダークチョコのビターさと、黒胡椒のようなスパイスが残ります。カプチーノのような香ばしさが鼻に抜けていき、余韻は中くらいの長さです。

ドライフルーツの甘さは余韻ではあまり残らず、ドライで引き締まった飲み終わりですね。

飲み方別の評価

ストレート・ロック・ハイボールの3つの飲み方で試してみます。

ストレート4.5

そのまま飲むと、ドライフルーツの濃厚な甘さから上品なビターへの流れをいちばんきれいに味わえます。46%のボディがあり、12年としては飲みごたえも十分ですね。

甘さ、香ばしさ、スパイス、苦みと順番に現れるので、ゆっくり時間をかけて飲むのに向いています。少し水を足すと果実感が開いて、りんごのようなフレッシュさも出てきます。

このボトルの良さを知るなら、まずはストレートがおすすめです。

ロック4.0

氷を入れると、甘さがぐっと前に出て、ウッディなビターさがそれを引き締めます。ドライフルーツの風味は残っていて、デザートのように楽しめる飲み方ですね。

ただ、冷えるとかなり甘く感じるので、氷が溶けすぎると少しくどくなります。氷は小さめにするか、あとから入れる方がバランスを保ちやすいです。

ストレートの複雑さは少し薄れるので、甘さを楽しみたいときに向いています。

ハイボール3.5

炭酸で割ると、ベリーやぶどうのような果実の酸味と、ほのかなシェリーの甘さが広がります。濃いめに作ると、ブラックベリーのような風味が出て面白いですね。

ただ、シェリー樽の甘さが炭酸と合いにくく、甘さが口に張り付くような感じが少しあります…。すっきりしたハイボールを求めると、方向性が違うと思います。

おいしくないわけではありませんが、この価格のボトルをハイボールにするなら、ストレートで飲む方が満足できます。

ロイヤルブラックラ12年のネットでの評判

ネット上の情報から、良い声と気になる声をまとめました。

良い声

  • ドライフルーツとナッツの濃厚さがあり、マッカラン12年より手頃
  • 46%になって旧ボトルの線の細さが解消され、厚みが出た
  • 12年で46%、ノンチル、無着色の本格的な仕様

気になる声

  • ハイボールにすると甘さが張り付いて、炭酸と合わないという声
  • 余韻は短めで、心を奪われるほどの個性はないという意見
  • 旧40%のボトルは、シェリー感が薄いという厳しい評価もあった

評価されていたのは、価格に対するシェリー樽モルトとしての完成度。「中身を考えるとコスパが高い」「ロイヤルの名にふさわしい」という声が多く、おすすめの飲み方はほぼストレートでした。2022年に46%になったことを「大正解」と評価する記事もあります。

一方で、ハイボールには否定的な意見が複数ありました。甘さが強いぶん炭酸と合いにくいという指摘で、ここは自分も同じ印象です。濃いめに作っておいしいという声もあるので、試すなら濃いめがよさそうですね。

海外のレビューでは「堅実だが突出した個性はない」という冷静な評価もあり、強い個性を求める人には穏やかに感じられるかもしれません。

ロイヤルブラックラ12年の評価まとめ

ストレートおすすめ4.5
ロック4.0
ハイボール3.5
コスパ3.5
総合3.9

レーズンやイチジクの濃厚な甘さに、ナッツとチョコのコク、最後に上品なビターさ。甘いだけで終わらない、大人っぽいシェリー樽モルトでした。

飲むなら、ストレートがおすすめですね。甘さからスパイス、苦みへの流れをそのまま楽しめて、46%の飲みごたえもあります。ロックは甘さが強く出るのでデザート感覚で、ハイボールは好みが分かれるので、まずはストレートで試してほしいところです。

価格は8,000円前後。12年のシングルモルトとしては安くはありませんが、46%でノンチル、無着色という仕様を考えると、納得できる範囲だと思います。

Amazonでは、同じデュワーズ系のアバフェルディ12年との飲み比べ2本セット(新しいタブで開きます)で売られていることが多いです。2本まとめて買うなら、こちらの方がお得ですね。

こんな人におすすめ

  • ドライフルーツやナッツのような、濃厚なシェリー樽の味が好き
  • マッカラン12年より手頃なシェリー樽モルトを探している
  • ストレートでゆっくり、甘さと苦みの変化を楽しみたい

おすすめしない人

  • 普段はハイボールでさっぱり飲みたい
  • スモーキーなウイスキーや、軽やかな味を求めている
  • 余韻の長さや、強い個性を重視する

ドライフルーツの甘さと上品な苦みを、手頃な価格で楽しみたい人は、ロイヤルブラックラ12年をぜひ試してみてください。