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今回は、スペイサイドのシングルモルト「グレンアラヒー12年」をレビューしていきます。
シェリー樽の濃厚な甘さで人気のボトルで、2024年にパッケージが新しくなりました。今回飲んだのは、新しいデザインの方のボトルです。
この記事では、香りや味わいに加え、ストレート・ロック・ハイボールでの違いを紹介します。
この記事の結論
- 1黒糖やレーズンのような濃厚な甘さに、ダークチョコのほろ苦さ
- 246%で厚みがあり、ストレートとロックで飲みごたえを楽しめる
- 3甘いだけで終わらない、ビターで大人っぽいシェリー樽モルト
- 4グレンドロナックのような濃厚なシェリー樽が好きな人に
基本情報
| 商品名 | ザ・グレンアラヒー 12年 |
|---|---|
| メーカー | ザ・グレンアラヒー・ディスティラーズ |
| 蒸留所 | グレンアラヒー蒸留所(スペイサイド) |
| 産地 | スコットランド |
| 分類 | シングルモルト |
| 熟成樽 | PXシェリー樽 / オロロソシェリー樽 / 赤ワイン樽 / ヴァージンオーク樽 |
| 度数 | 46% |
| 容量 | 700ml |
| 参考価格 | 8,000円前後(税込・2026年10月時点) |
| おすすめの飲み方 | ストレート・ロック |
グレンアラヒー12年とは
グレンアラヒーは、スコットランド・スペイサイドにある蒸留所です。1967年の創業当初はブレンデッド用の原酒を造っていましたが、2017年にベンリアックやグレンドロナックを再建したビリー・ウォーカー氏が買収。翌年からシングルモルトとして本格的に売り出され、短い期間で評価を上げてきた蒸留所です。
12年は、その中心となるボトル。PXシェリー樽とオロロソシェリー樽を主体に、赤ワイン樽やヴァージンオーク樽で熟成した原酒を合わせています。度数は46%で、冷却ろ過をせず、着色もしていません。
華やかで軽やかなイメージのスペイサイドにあって、こちらは濃厚でどっしりとした味わい。
2024年にはパッケージが刷新されました。蒸留所の発表では中身は変わらないとされていますが、新旧のボトルを飲み比べて「新しい方が濃く重厚になった」と感じる人もいるようですね。
このボトルは以前からロットによってシェリー樽の影響が変わると言われているので、時期によって印象が違うのかもしれません。
ポイント
- PXとオロロソのシェリー樽を主体にした、濃厚な甘さ
- 46%、ノンチルフィルタード、無着色で厚みのある味わい
- 2024年にパッケージを刷新。今回は新しい方のボトル
香り・味・余韻
それでは、実際に飲みながら香り・味わい・余韻をチェックしていきます。
香り
グラスに注ぐと、黒糖やメープルシロップのような濃い甘さが立ち上がります。レーズンやブラックベリーを思わせるダークフルーツの香りも重なり、かなり濃厚な香りですね。
その奥には、カカオの比率が高いダークチョコや、コーヒーのような香ばしさがあります。バターのようなコクもあり、重厚な印象です。
46%ですが、アルコールの刺激はあまり感じません。甘い香りが前に出ていて、鼻につく感じはないですね。
味わい
口当たりはとろりとしていて、黒糖やレーズンの濃厚な甘さが広がります。少しオイリーな質感で、舌の上にしっかり残るタイプの味わいです。
中盤からは、ダークチョコのようなほろ苦さと、シナモンのようなスパイスが出てきます。甘さと苦みが重なるので、香りで想像するほど甘ったるくはありません。
飲んだあとには、ぶどうの皮のようなタンニンの渋みが少し残ります。濃厚なぶん、軽やかさはあまりない味ですね。
余韻
飲み込んだあとには、ダークチョコのビターさと、黒糖の甘さがどっしりと続きます。シェリー樽の香りが鼻に抜けていき、余韻は長めです。
最後には、樽のスパイスとわずかな渋みが残ります。深煎りのコーヒーを飲んだあとのような、大人っぽい飲み終わりですね。
飲み方別の評価
ストレート・ロック・ハイボールの3つの飲み方で試してみます。
ストレート5.0
そのまま飲むと、シェリー樽の濃厚な甘さとビターさをいちばんはっきり味わえます。黒糖のような甘さからダークチョコの苦みへ流れていく変化があり、飲みごたえは十分です。
46%ですが、アルコールの刺激は穏やかで、濃さの割には飲みやすいですね。どっしりとした味わいなので、秋や冬の夜にゆっくり時間をかけて飲みたくなります。
複雑さと濃さを楽しむなら、まずはストレートがおすすめです。
ロック4.5
氷を入れると、苦みが引き締まって、甘さがよりきれいに出てきます。ベリーのような酸味も感じられて、ストレートより少し軽やかな印象になりますね。
ボディがしっかりしているので、氷が溶けても薄まった感じがありません。じっくり時間をかけて飲んでも、最後まで味が保たれています。
ストレートの濃さが重いと感じた人には、ロックの方が合うと思います。
ハイボール3.5
炭酸で割っても、レーズンや黒糖の甘さが消えずに残ります。46%あるので味がぼやけず、シェリー樽の香りがふわっと広がるハイボールです。
その一方で、樽のウッディさやビターさが前に出て、ストレートで感じた複雑さはかなり薄れます。おいしいのですが、濃厚さが持ち味のボトルなので、わざわざハイボールにする意味はあまり感じませんね…。
シェリー樽のハイボールが好きな人なら、試してみる価値はあると思います。
グレンアラヒー12年のネットでの評判
ネット上の情報から、良い声と気になる声をまとめました。
良い声
- 12年とは思えない、濃厚でリッチなシェリー樽の味わい
- 黒糖やダークチョコのような、甘さとほろ苦さのバランスが良い
- ボディがしっかりしていて、ロックや加水でも薄まらない
気になる声
- 濃厚で重たいので、軽やかなウイスキーが好きな人には向かない
- わずかに硫黄っぽさを感じるという声がある
- 価格が上がっていて、12年としては高く感じる
評価されていたのは、12年という熟成年数を超えた濃厚さと、シェリー樽の完成度。グレンドロナックと比べる記事が多く、「それ以上に濃厚」という声も目立ちました。おすすめの飲み方はストレートとロックが中心で、ハイボールは「薄まらずにおいしい」という意見と「もったいない」という意見に分かれています。
一方で、濃厚すぎて飲み疲れるという声や、わずかな硫黄っぽさを指摘する声もありました。自分は硫黄は気にならなかったのですが、重たい味であることは確かなので、軽やかなスペイサイドを想像して買うと驚くかもしれません。
価格は、以前は5,000円台で買えたこともあり、今の7,000〜8,000円台を高いと感じる声は多いです。それでも「価格に見合う」「後悔しない」という評価が大半でした。
グレンアラヒー12年の評価まとめ
| ストレートおすすめ | 5.0 |
|---|---|
| ロックおすすめ | 4.5 |
| ハイボール | 3.5 |
| コスパ | 3.5 |
| 総合 | 4.1 |
黒糖やレーズンの濃厚な甘さに、ダークチョコのほろ苦さ。スペイサイドらしからぬ、どっしりと重たいシェリー樽モルトでした。
飲むなら、ストレートかロックがおすすめですね。ストレートでは甘さから苦みへの変化をそのまま、ロックでは引き締まった甘さと酸味を楽しめます。ハイボールでも甘さは残りますが、このボトルの良さは濃さにあるので、まずは割らずに飲んでほしいところです。
価格は上がっていて、気軽に買い足せるボトルではなくなりました。それでも、この濃さのシェリー樽モルトを12年で探すと、ほかに候補は多くないと思います。
こんな人におすすめ
- グレンドロナックのような、濃厚なシェリー樽モルトが好き
- ダークチョコやコーヒーのような、甘くてほろ苦い味が好き
- ストレートやロックで、ゆっくり飲みごたえを楽しみたい
おすすめしない人
- 軽やかで華やかなスペイサイドモルトを求めている
- 甘いウイスキーや、重たい味が苦手
- 普段はハイボールでさっぱり飲みたい
甘さと苦みが重なる濃厚な味わいは、寒い季節にゆっくり飲むのにぴったりです。
濃厚なシェリー樽の甘さと、カカオのようなほろ苦さを楽しみたい人は、グレンアラヒー12年をぜひ試してみてください。
